胃カメラ検査で痛みはある？苦痛の原因・つらくない検査方法＆コツを解説
目次
「胃カメラを鼻から入れるのは痛いんじゃないの？」「口からの胃カメラは苦しそう」このようなイメージから、胃カメラ検査に不安を感じている方もいるでしょう。
しかし、胃カメラ検査は麻酔や鎮静剤を使い、適切な処置を行えば、苦痛を抑えて検査可能です。
この記事では、胃カメラ検査で苦痛が起こる理由、痛みや負担を減らす方法、検査の流れについて詳しく解説します。
痛みや不快感が心配で胃カメラを受けられずに居る方や、過去に胃カメラで苦しかった経験がある方はぜひ記事をチェックして、痛みを抑えた検査が受けられるようにしてみてください。
胃カメラは適切な処置・鎮静剤で苦痛を軽減できる
胃カメラに痛い、苦しいといったイメージをお持ちの方は少なくありません。
しかし、麻酔や鎮静剤を使用し適切な処置を行えば、苦痛や違和感を抑えてリラックスした状態で検査を受けることが可能です。
近年では技術の進歩によって検査で使用する内視鏡は小さくコンパクトになっており、中でも鼻から内視鏡を挿入する「経鼻内視鏡検査」では経口内視鏡検査（口からの胃カメラ）よりも細い5mm程度のスコープを使用するため、痛みや違和感を抑えられます。
胃カメラ検査の痛みや違和感を避けたい方、過去の検査がつらかった方は、鎮静剤の使用を検討するのがおすすめです。
胃カメラ（胃内視鏡検査）で苦痛が起こる原因
胃カメラ検査（胃内視鏡検査）の際に苦痛が起こることがあるのは、主に以下が原因です。
- 喉部分を通過する際の刺激や胃壁の圧迫
- カメラが舌の根元に当たることによる嘔吐反射
ここからは、それぞれの原因について詳しく解説します。
喉部分を通過する際の刺激や胃壁の圧迫
口から胃カメラを入れる「経口内視鏡検査」の場合、十分に喉の麻酔が効いていないと、喉の部分を通過する際の刺激によって痛みを感じることがあります。
一方、鼻から胃カメラを入れる「経鼻内視鏡検査」の場合は喉を通過しないため、喉の痛みは起こりにくいです。
また、胃壁に炎症がある場合、内視鏡が入ることで圧力がかかり、痛みが起こることもあります。
カメラが舌の根元に当たることによる嘔吐反射
口からの胃カメラでは、口を開けて喉からスコープを通していきますが、このときにカメラが舌の根元に当たると「嘔吐反射（咽頭反射）」が起こり、「オエッ」と吐きそうになったり、不快感を感じたりします。
胃カメラ検査が痛い・苦しいというイメージを持たれがちなのは、このスコープ挿入時の不快感や違和感が大きな理由でしょう。
嘔吐反射には個人差も大きく、刺激による生理的な反射の他にも、不安や緊張といった心理的なもの、なんらかの病気が原因になっているものもあります。
胃カメラ検査とは？どんな検査？
胃カメラ検査には、大きく2通りの方法があります。
- 口からの胃カメラ検査（経口内視鏡検査）
- 鼻からの胃カメラ検査（経鼻内視鏡検査）
ここからは、それぞれ検査方法・特徴について詳しく見ていきましょう。
口からの胃カメラ検査（経口内視鏡検査）
口からの胃カメラ検査では、直径8〜9mmという小指ほどの太さの「経口内視鏡」を使って検査します。
嘔吐反射は起こりやすいものの、内視鏡を操作しやすく広い視野で観察できることがメリットです。
鼻詰まりや花粉症、鼻ポリープなど鼻の病気をお持ちの方、鼻腔が狭い方、鼻の手術をされた方、血をサラサラにする薬を飲んでいる方は経鼻内視鏡での胃カメラ検査が難しいこともあり、この場合には経口内視鏡検査を行うことになります。
| メリット | デメリット |
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鼻からの胃カメラ検査（経鼻内視鏡検査）
鼻からの胃カメラ検査では、経口内視鏡よりも細い直径5〜6mmほどの経鼻内視鏡を鼻から挿入し、検査を行います。
鼻から胃カメラを入れれば、舌の根元に触れさせることなくスコープを食道の方へ通せるため、嘔吐反射を避けたい人は鼻からの胃カメラを選ぶのがおすすめです。
| メリット | デメリット |
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胃カメラ検査の痛みや負担を減らす方法
胃カメラ検査で起こることのある苦痛は、工夫次第で大幅に軽減できます。
- 信頼できる医療機関を選ぶ
- 口ではなく鼻から検査する（経鼻内視鏡）
- 鎮静剤を使用する
- 事前に胃カメラ検査の流れ・飲み方のコツを把握しておく
ここからは、胃カメラ検査の苦痛を軽減するための4つの方法について、詳しく解説します。
信頼できる医療機関を選ぶ
まずは、信頼できる医療機関を選ぶことが大切です。患者さんの立場になって丁寧に接してくれる信頼できる医師のもとであれば、リラックスして検査を受けられるでしょう。
今はどのクリニックも公式サイトがあり、サイト上に医院紹介や機器や設備などが紹介されているため、あらかじめチェックしておくのがおすすめです。
合わせて、インターネット上の口コミ評価をチェックしてみてもいいでしょう。
口ではなく鼻から検査する（経鼻内視鏡）
胃カメラ検査での嘔吐反射が心配な方は、口からではなく鼻からスコープを挿入する「経鼻内視鏡検査」がおすすめです。
鼻からの胃カメラでは舌の根元にスコープが当たらず、口からの胃カメラに比べて嘔吐反射が起こりにくい傾向にあります。
例えば歯磨きや舌磨きのときにえずいてしまう方は嘔吐反射が起こりやすい可能性があり、経口内視鏡検査ではつらくなってしまう可能性があるため、経鼻内視鏡検査が受けられるクリニックを選ぶといいでしょう。
大沼田メディカルクリニックでは、外径5mmほどの細いスコープを使った経鼻内視鏡を実施しています。
鎮静剤を使用する
胃カメラ検査の苦痛を和らげるには、鎮静剤の使用も有効です。
鎮静剤（静脈麻酔）を点滴によって投与することで、「うとうとした状態」「半分眠った状態」でリラックスして胃カメラ検査が受けられます。
鎮静剤によって意識がぼんやりするため不安や緊張が和らぎ、嘔吐反射も起こりにくくなります。
胃カメラ検査中に何度も嘔吐反射が起きると患者さんがつらいのはもちろんですが、「オエッ、オエッ」と繰り返すことで胃カメラの繊細な操作や細かな観察が難しくなると、検査の精度が低下してしまいかねません。
また、痛みや不快感が心配で胃カメラを避けていると、知らないうちに病気が悪化してしまう可能性もあるため、鎮静剤を使って苦痛を緩和した上で検査を受けることを検討してみましょう。
大沼田メディカルクリニックでは、鎮静剤を使用した負担の少ない鼻からの胃カメラ検査を行っています。
事前に胃カメラ検査の流れ・飲み方のコツを把握しておく
誰しも、わからないことにはどうしても不安を感じてしまうものです。
胃カメラ検査でつらいと感じるのはどんなポイントなのか、上手に胃カメラを飲むにはどうすればいいのかを知っておくことで、不安やつらさを軽減できるでしょう。
不快感を感じやすいポイントは、以下の3つです。
- 喉元を通るとき
- 十二指腸に入るとき
- 胃の中を観察するとき
「喉元を通るとき」は、喉が締まるとつらくなってしまうため、リラックスして肩の力を抜くのが大切です。検査直前に大きく深呼吸して、身体の力を抜いておきましょう。
目を閉じると力が入り、意識が喉に集中して嘔吐反射が出やすくなるため、目は開けたまま遠くを見ておくのがポイントです。
「十二指腸に入っていくとき」は胃カメラを押す必要があり、みぞおち辺りに重たさを感じます。経鼻内視鏡の場合は小さいため、負担は軽減されるでしょう。
「胃の中を観察するとき」は、観察のためカメラから空気を入れて胃の中を膨らませます。
少しお腹が張った感じになりますが、1〜2分ほどゲップは我慢します。上手くできればその分早く検査が終わるため、頑張りましょう。
鼻から胃カメラを入れるときの流れ
ここからは、負担の少ない「鎮静剤を使用した鼻からの胃カメラ検査」の流れを紹介します。
検査は主に、以下の流れで進みます。
- 検査準備（前日〜当日）
- 鼻への麻酔・鎮静剤点滴
- 鼻からの胃カメラ検査開始
- 検査終了
1：検査準備（前日〜当日）
胃カメラ検査の準備は、検査前日から始まります。
検査前日の夕食は軽めで、消化のいいものを選び、夜9時以降は飲食をしないようにします。水は飲んでも問題なく、普段服用中のお薬も通常通り飲んで問題ありません。
検査当日は、水以外の飲食物は一切摂らないようにします。食事だけでなく、薬の服用、喫煙も禁止となるため注意が必要です。
持病などでお薬を服用中の方は、事前にかかりつけ医に相談しておきましょう。
2：鼻への麻酔・鎮静剤点滴
病院で受付を済ませたら、胃の中の泡を消す「消泡剤」を飲みます。
その後、検査台に横になって、痛みや不快感の緩和のための鼻への麻酔と鎮静剤の点滴を行います。
3：鼻からの胃カメラ検査開始
2〜3分ほど経って鎮静剤が効いてきたら、意識がぼんやりとしてきます。
意識レベルが低下した状態で鼻の穴から内視鏡を挿入して検査を行うため、痛みや苦痛を抑えて検査が可能です。
5〜10分ほどかけて、喉頭・食道・胃・十二指腸の状態をしっかりと観察していきます。
4：検査終了
検査が終わったら、鎮静剤の効き目が切れるまでクリニック内の専用スペースで1時間ほど安静にして過ごします。
その後、麻酔が覚めた頃に胃カメラで撮影した画像を見ながらご自身の消化管の内部の状態について、詳しい検査結果の説明を受けます。
大沼田メディカルクリニックでは喉の麻酔を使用しないため、胃カメラ検査後すぐの飲食が可能です。
胃カメラ検査を受けた方がいい人って？
胃カメラ検査を受けた方がいい方は、主に以下のような方です。
- 40歳以上の方
- 親族にピロリ菌感染者がいる方・癌家系の方
- 健康診断で消化器になんらかの異常が見つかった方
- 胃腸の不調や黒い便、体重減少などの症状ある方
- 生まれつき胃弱体質の方
- 前回の内視鏡検査から数年経っている方
癌は40歳頃から増え始めるため、40歳以上の方は年に1回、定期的に検査を受けるのがおすすめです。
また、なんらかの症状がある場合は、年齢に関係なくなるべく早いうちに胃カメラ検査を受けましょう。
胃カメラ検査の痛みについてのよくある質問
ここからは、胃カメラ検査の痛みについてのよくある質問を紹介します。
Q：鎮静剤を使わなくても苦痛なく胃カメラを受けられる？
胃カメラ検査は、経口内視鏡検査・経鼻内視鏡検査のどちらも、鎮静剤を使わない検査が可能です。
しかし、胃カメラ検査の痛みやつらさの感じ方には個人差があります。
鎮静剤を使用しない場合は嘔吐反射が起こりやすく、スコープが入っていく際の違和感も感じやすいため、胃カメラ検査の痛みや違和感が心配な方や、初めて胃カメラ検査を受ける方は鎮静剤の使用がおすすめです。
Q：胃カメラ後に胃が痛むのはなぜ？
胃カメラ検査では検査の際にカメラが喉や食道、胃の中を入っていきますが、このときに粘膜が傷ついて胃痛を感じることがあります。
ただし、胃痛は一時的なものであり、粘膜が回復するにつれて数日ほどで治まることが多いです。
もしも検査後の胃痛が続く場合や、体調不良がある場合は、検査を受けた医療機関に相談してみましょう。
胃カメラが怖い・苦痛を減らしたい方は経鼻内視鏡がおすすめ
「胃カメラ検査は怖い」「痛くない胃カメラ検査を受けたい」という方は、鎮静剤を使用した経鼻内視鏡がおすすめです。
経鼻内視鏡は経口内視鏡よりも細く、大沼田メディカルクリニックでは外径5mmほどという極細のスコープを使用しています。
経鼻内視鏡は舌の根元に触れないため嘔吐反射が起こりにくく、鎮静剤を使用するため、うとうとして眠ったような状態で胃カメラ検査が受けられます。
「気づかないうちに検査が終わっていた」「もう終わったの？」という方も多く、胃カメラ検査に抵抗感がある方にもおすすめです。
まとめ
胃カメラは痛い、しんどいというイメージを持たれがちですが、鎮静剤や経鼻内視鏡を使用することで、苦痛を抑えて検査が可能です。
病気の中には胃がんのように初期症状がほぼないものもあり、自覚症状を感じたときにはかなり悪化してしまっていたというケースもあります。
早期発見のためにも、痛みや不快感を抑えた胃カメラ検査で消化器の状態をしっかりチェックしましょう。
大沼田メディカルクリニックでは、経鼻内視鏡検査と鎮静剤を使用した負担の少ない胃カメラ検査を行っています。
胃カメラ検査は朝早くから夜遅くまで対応しておりますので、忙しい方もぜひ一度お問い合わせください。
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